お客様からいただいた質問
「ストレスで食べ過ぎてしまうのですがどうすればいいですか?」
先日サロンのお客様から頂いた質問です。
対面でカウンセリングや施術をしながらお答えしましたが、他にもお悩みの方が多い質問なのでブログに書くことにしました。(一般向けの内容です)
まず前提として2点
①食べ過ぎてしまうレベルが大したことない場合
月に数回食べ過ぎてしまう、でも気をつければ戻る。
この程度であれば人間のバイオリズムとして特に否定的に捉えすぎる必要はないと思います。
食べ過ぎの後に少し食生活や運動をして「適正」に戻るのであれば、それを繰り返せば太りすぎることも逆に痩せすぎるということもないと思います。
適正というのはその人が快適に心身ともに健康に過ごせる状態です。カラダが重いとかやる気が出ないなどの不調がなく、普通に淡々と仕事や家事ができる状態のことを言います。
たまには食べ過ぎても、たくさん食べて美味しかった、そのあとで調整した。それでいいのではないのでしょうか。
②食べ過ぎのレベルを超えて「摂食障害」の疑いがある場合
こちらに当てはまりそうな方は専門家に見てもらってください。
心療内科やカウンセリングなどがあります。
ここでは①と②以外の方の話をしていきます。
考えられる原因は個人によってたくさんありますが、一般的なものとして大きく5点
ストレスで食べ過ぎてしまう原因と改善案
①ホルモンバランス
②低血糖症
③栄養不足
④食べグセがついている
⑤初期設定・思いこみ
⑥運動不足
一つ一つ簡単に原因と改善案の一部を紹介していきますね。
①ホルモンバランス
抗ストレスホルモン、セロトニン、女性ホルモンなどの関係が考えられます。
生理前に食欲が増す女性は多いと思いますが、これもホルモンバランスの乱れから来ています。
セロトニン不足により落ち込みやすくなり食でストレスを解消しがちになることもあります。
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慢性疲労を解消することが大切になります。
基本的なカラダ作りをした上で必要であればサプリメントやハーブ、漢方などで補います。(体質によるのでここでの紹介は避けます)
基本的なカラダ作りは食・運動・睡眠のことを言います。
砂糖、果物、小麦、お肉はできるだけ控え、定期的な運動習慣、良質な睡眠が何より改善策です。
②低血糖症
血糖値コントロールが不具合を起こし、カラダがエネルギー不足を起こしているという状態です。
甘いものや糖質を多く摂る方は血糖値のコントロールバランスを失い、さらに甘いものを欲する、そしてまたバランスを崩す、このパターンが低血糖症です。
ふだん甘いものや炭水化物をあまり摂らない方でも糖質の種類や先天的体質で低血糖症になりやすい方もいます。
東洋医学の陰陽五行で言えば日本人、特に女性は先天的に低血糖症になりやすい体質の方が多いのも事実です。
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甘いものを控える。糖質が多くなり過ぎていないか?
甘みが欲しい場合はチートデーを設ける、干し芋や甘栗などで代用する、糖質オフの食べ物を選ぶようにする、ゆっくりよく噛んで食べる、食べる順番(最後に糖質)を考える、GI値を調べてみるなどで対策をしましょう。
③栄養不足
偏食により栄養が偏っているためカラダが危機感を覚えて食べ過ぎてしまうことがあります。
これは②ともつながる場合がありますね。現代人は糖質や脂質が多くなりやすく、タンパク質やビタミンが不足しやすいです。特に女性は糖質を好む傾向があるので気をつけましょう。
脂質は良質な油が摂れているか?が大切になります。オメガ3を含むエゴマ油、亜麻仁オイル、DHAなど。
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こちらの質問者さまのように「食べ過ぎ」に罪悪感がある方は、どこかで調整しなきゃと思っておられる方が多いです。
それ自体は良いのですが、その時に「ただ量を減らす、野菜ばっかり食べる」という偏食に走る方が少なからずおられます。
それがさらに次の「食べ過ぎ」を招くことがあります。先の低血糖と同じようにループにハマるんですね。
日頃から栄養バランスに気を付けることで過食もある程度抑えられるようになります。
④食べグセがついている
仕事終わりのご褒美にスタバの甘いドリンク、お酒のおつまみなど習慣になっている方はいませんか?
これは環境を変える必要があります。(生活の仕組み化)
目の前にお菓子があれば食べてしまう。食後は必ず甘いものを食べないと食事をした気にならない(これは②低血糖症の疑いがあります)。これらは「環境」を変えてしまう必要があります。
なぜお菓子を食べるのか?お菓子があるからです。なければ食べようがありません。
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毎日ではなく「休日の楽しみ」「チートデイ」にして家にはお菓子を置かないなど自分の環境設定が必要です。
子供騙しのようですが、私も過去に電車通勤だった時にスタバのモカを飲むことが毎日のご褒美になっていました。
結果招いたのは慢性疲労と集中力の低下と老化と浪費です。
今ではあんなに甘いものを飲んでいたなんて信じられませんが、その時は甘いものによる「一時的なドーパミン活性による興奮」によりそれが元気の素のように錯覚していたのです。そして②低血糖症を起こしループにハマるというあるあるパターンですね。タバコと全く同じようなシステムです。
スタバのある道を通らない、月にいくらまでならOKなど物理的な制約を決めてしまうのもアリですし、正しい知識を取り入れることで楽に回避することができるようになります。
⑤人間の本能と思い込み
まず人は何も意識しなければ「たくさん食べてしまう」という本能があります。理性があるからこそ食欲をコントロールをしていると言えます。
そして食べる→ストレス解消というルートを脳が快楽として覚えてしまっています。
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「食べる」以外のストレス解消法を見つけましょう。趣味や運動など注意(意識)の方向性を脳の力を使って変える必要があります。健康法の構築には思考力(実行機能)が必ず必要です。
理性でコントロールできている人は意識が高いのではなく、日頃からこの脳の実行機能を使っているからできるのです。
知識、思考、仕組みを作っていくことが大切になります。
⑥運動不足
運動不足により「気」の流れが悪くなり全身のミトコンドリアへの酸素供給が行かなくなるためエネルギー不足となり、カラダは危機感を覚えて食べることで解消しようとする本能が働きます。
東洋医学では「気・血・水」の巡りと充実が健康バランスの要です。
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定期的、継続的な運動習慣を作りましょう。運動はカラダ作りをする上で必ず必要です。
これからの人生100年時代、120年時代、運動をしないことでのリスクは多過ぎます。また追々ブログで書きますね。
運動することで「気」の巡りが改善し、ストレス発散や回復にも繋がります。
今日は「ストレスで食べ過ぎてしまう」というお客様からの質問にお答えしていきました。
参考になれば嬉しいです。
Maki